こんにちはおじさん少年です。
この記事では
「登山テント泊に“コット”を使うなんてご法度?いや、ベースキャンプを作るならアリ」
についてお伝えします。
テントでの寝心地を左右するものとして「下にひくもの」があります。
基本、寝袋マットを使いますよね?
♠関連リンク♠
ただ、整地された“地上のキャンプ場”ならば気になりませんが、
登山でテントを張るいわゆる“テン場”では、ガツガツの岩が背中に触れているなんて日常茶飯事です。
一、二泊なら思い出程度で済みますが、三、四泊と続くとなれば考えものです。
はたして「下にひくもの」で
- 地面の状況に左右されない(背中と地面に空間を作ってくれる)
- キャンプ道具である(持ち運びが可能)
これらを満たすアイテムはあるんでしょうか?
答え
それは“コット”です。
私は、バイクツーリングのキャンプでコットの効果を実感してきました。
まあ、バイクツーリングなら物を運んでくれるのはバイクさんですから重さは気になりません。
ただ、快適なコットに横になるたびに「あー、登山のテン場でもコット持っていけたらなー」と考えるようになりました。
重さのことを考えると、登山にコットを持ち込むなど
「いやいやご法度だよ、ありえん」となるでしょう。
確かに地上のファミキャンと違うのですから、登山でのキャンプではありえない要求なのかもしれません。
しかし、ここで紹介する“ヘリノックス ・ライトコット”なら多少寝心地は落ちますが、登山装備に追加するのは不可能な重量ではないのです(1.2kg)。
出典:モンベルホームページ
特に
1つの拠点をつくって、そこから空身になって頂上にアタックする
のであれば
拠点=ベースキャンプを一度作ればよい
ので持ち歩きのしんどさはそんなに長くなりません。
ベースキャンプでの寝床が機能的となれば疲れがとれるだけでなく、リッチな気分で登山のテント泊をこなせそうです。
ベースキャンプから複数のピークハントを考えている人、標高・高所のキャンプ場でじっくり過ごしたい人、実はコット持参がオススメです。
比較的長期に渡って山に入るといっても、重い荷物を持ち歩き移動していくばかりが登山ではありません。
コットを使って充実したベースキャンプを作りちょいリッチな山中滞在を楽しんでほしいと思います。
登山にコット?持って行き過ぎだよ…:はたしてそうか?ベースキャンプという考え方
山の中に何日か滞在する登山でも様々なスタイルがあります。
- 自分の荷物を全て持ちながらいくつかの山の頂上到達を目指して尾根伝いに歩く:縦走スタイル
- 拠点を決めてそこに荷物を置き、必要最低限の荷物を持ち頂上にアタックする:ベースキャンプスタイル
縦走スタイルでは基本的に1日ごとにテントを張る場所が変わるので、なるべく荷物を軽量化し、荷物の撤収も素早くできることを重視します。
一方、
拠点=ベースキャンプを作るスタイルでは、ベースキャンプをスタート地点として目指す頂上を往復(ピストン)、行きと帰りを違う道にする(ループ)などの経路をとり、同じ場所に戻ってきます。
つまり、同じ場所にテントを「張りっぱ」にできます。
「撤収し、違う場所に再度張る」という作業がない分
「どうせならちょっと豪勢な寝床にしてやろう」と考えても差し支えないのでは、、、
となるとコットを使ってテント内を“自前ベッドあり”にしても良さそうじゃないですか。
ゴロゴロするしかないし…:帰る場所で重要なのはゆったりと眠れるスペース
一人でテント泊の場合なんか特にコットの存在は大きいはず。
意外と長い?テントで過ごす時間
テントですることと言えば、まず食事と睡眠でしょう。
私はあんまり食事にこだわらないというか、必要な栄養を摂取したら終わりです。
調理といってもお湯を沸かすだけ、、、
これに、ポテチをつまみにビール、甘いものをアテにコーヒーなんかがプラスされます。
まあ、ほとんど時間かからないんですよね。
その他の時間は横になってます。
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かなり多くの人が活動時間外はゴロゴロしているかと、、、
想像してください、寝心地グッドな場所があることを
上記の通り横になる時間はテント泊では意外と長いはず。
それも連泊となればなおのことです。
テント泊が続くと考えるのが「あー、フカフカの布団で寝たいぜ」ということ
フカフカとはいきませんが、コットがあれば全然違ってきます。
「俺のベースキャンプにはコットが待っている」となればピークハントにも励みが出るかと、、、
そんな軽いコットある?…:ヘリノックス ・ライトコット→コットワンの軽量タイプ
ザックに付けて背負っていけるような軽量コットと言えば
“ヘリノックス ・ライトコット”
出典:モンベルホームページ
これ一択です。
というか、これしか持って行ったことありませんから言いようがないのですが、、、
感動コット:ヘリノックス ・コットワン
私はバイクツーリングのキャンプでヘリノックス・コットワンを愛用してきました。
出典:モンベルホームページ
絶妙な設計で設営が簡単な上、軽くて寝心地ベリーグッド、しかもカッコ良い。
死ぬ気で設営していた(特に夏)これまでのコットの常識を一蹴する存在でした。
使ってみると「こんなにすげーのか」と度肝を抜かれました。高かったけど、、、
今はモンベルが代理店になっているので安く(それでも値段張るけど)購入できるようになりました。当時は個人輸入して少しでも浮かせたものです。
現在はコットワン・コンバーチブルへと進化していますね。
出典:モンベルホームページ
ヘリノックス ・ライトコット
ライトコットは後続品で重量が半分くらい(1.2kg)になっています。
素材や構造もコットワンとはまるで違うので同じ寝心地とはいきませんが、これくらいの重量とコンパクトさがないとザックに付けて持つのは無理でしょう。
出典:モンベルホームページ
コットワンを作ってくれた信頼のヘリノックスですから、登山のような過酷な状況で使ってみたいですよね。
気になることはテントにコットを設置した時に、ベッドのように“かさ上げ”してしまうため天井が近くなってしまうことだと思います。
1人用テントのフロア面積だとそうなってしまいそうですね。
カミナドームのようにしっかりと高さがあるテントで且つ二人用なら、寝床と居間にフロアを分けることができるので問題ありません。
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確かにウルトラライトの極狭テントにコットは不可
まあ、ウルトラライトにコットはそもそもナンセンスですが、、、
1.69kgでヘリノックス・ライトコット“的”なアイテムも出てますね。この価格は魅力ですが、、、体重の軽い人や女性用としてはOKかも?
コット持って行ってよかった…:おススメのお手軽ベースキャンププラン
様々なシチュエーションがあるので経験談でしか語れないのですが、ベースキャンプにもってこいの場所一つ目は
「立山雷鳥沢キャンプ場」です。
立山黒部アルペンルート室堂ターミナルから徒歩約45分なので楽勝で着きます。登山道ではなくて遊歩道をちょっと歩くだけで着くので多少荷物を多めに持っていても耐えることは容易。
ここは立山室堂周辺で唯一の登山者向けキャンプ場で、ここにベースキャンプを作り剣岳、立山(日本三大霊山の一つ)、奥大日岳へ登って帰ってくることができます。
山のラインナップが豪華です。
また周辺には山小屋(結構大きめ)があり、なんと温泉に入ることもできます。
登山のテント泊でありながら風呂に入り、立山連峰や大日連峰と行った雄大な山々に囲まれてダラダラできるというプライスレスな時間を過ごすことができるでしょう。
テント泊は1泊500円、2泊目からはいくらだったか忘れましたが(すいません)ちょっと値段が上がるだけで「何泊しても定額!」という素敵なアバウトさ
コットを持ち込んで充実したベースキャンプをつくって長居したい場所でした。
ただ、立山黒部アルペンルートは都内からだと計画をしっかり立てないと気軽には行けないですよね。
遠い!
都内からアクセスがよくベースキャンプをつくりながらちょっと歯ごたえのある登山をするなら
「富士見平小屋のキャンプ場」がオススメ(山梨県)
車の停車場となる瑞牆山荘からのコットを含む荷物の荷上げはフツーの登りですが、長くないのでここに着いてしまえば下りは気楽です。
出典:富士見平小屋ホームページ
富士見平小屋のキャンプ場は瑞牆山と金峰山にアタックするためのベースキャンプとなってくれます。
慣れている人ならもっと足を伸ばせるかもですね。
当時ここのトイレはイケてませんでした。まだそのままなら残念なのですが、
水が豊富なのと緑の木々に囲まれたロケーションが魅力的です。
カラスが多かった。なので標高はちょっと低めかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
今回は
「登山テント泊に“コット”を使うなんてご法度?いや、ベースキャンプを作るならアリ」についてご紹介しました。
登山テント泊で“コット”持参は
- 拠点=ベースキャンプをつくり頂上アタックを考えるならアリ
- 抜群の寝心地でリッチな山中滞在を提供
- 軽量なもので信頼性のあるヘリノックス ・ライトコットがベスト
- コットを使ったベースキャンプ作りをするなら「立山雷鳥沢キャンプ場」「富士見平小屋のキャンプ場」がオススメ
ベースキャンプを作るなら多少重くてもコットを持ち込むという発想はおもしろいと思います。
自分だけの快適な寝ぐらがあれば山中滞在が長くなってもテント内での生活が潤いますし、疲れも回復できます。
山小屋でダベりながら「あー、テント帰りたくねーな」と考えるよりも「俺のテントにはコット様があるんだぜ」
と意味もなく得意げになれますし、
「なんとコットを持ち込むとは!」
と仲間内で異質な人になれます。
「登山テント泊にコット」は常識とは離れますが、せっかく軽量コットも出ていることですし斬新な流れとして実践してみるのもどうでしょう。