御蔵島ドルフィンスイム イルカと泳ぐための装備品(ウェットスーツ)
こんにちはおじさん少年です。
前回はドルフィンスイムでまず揃える道具、マスクとフィンとシュノーケルの3点セットについてお話ししました。
「ドルフィンスイムで使う道具は3点セットがあれば事足りるのか」それはちょっと疑問です。
何しろ自然の海が相手です。海の中にはクラゲやら目に見えない微生物などチクチクさせる嫌な生き物も生息しています。
自分の肌を守るものがないと思わぬ怪我をしてしまったり、かぶれてしまった結構ひどい目にあったりする場合もあります。
また、水温が低いと体温はあっという間に奪われてしまいます。
真夏なら水着だけでも気持ちいいですが、やはり生肌露出のまま海にいるのはちょっと危険ですね。
そこで、今回はドルフィンスイムで着るもの(主にウェットスーツ)についてご紹介したいと思います。
ドルフィンスイムに使うウェットスーツは、ダイビング用のウエットスーツ(ワンピースタイプ)のものでいいのか?
おなじみのウェットスーツといえばこんな感じのワンピースタイプが主流ですよね?
結論から言うと、ダイビングと違い圧倒的に運動量が多いドルフィンスイムでは、
ワンピースタイプのウェットスーツよりも上下に分かれているセパレートタイプの方が適しています。
“タッパー(ジャケット)”と“(ウェット)パンツ” の組み合わせですね。
出典:「TUSA」 ホームページ
着るもの(ウェア)で重視すべきポイントはこれ!
ドルフィンスイムでは潜行・浮上を繰り返します。さらにイルカと一緒に泳ぐので着用する装備について
- 動きやすさ
- 薄さ(潜行に関わります)
- 保温
これらが重要となってきます
レンタル品のワンピースタイプでも最初のうちはいいのですが、ドルフィンスイムに慣れてくると何か動きにくい。
全身ギプスのごとく拘束されるので、
腕を伸ばすのにも抵抗となってしまいます。これだとイルカのビデオ・写真撮影もしにくいです。
最近のウェットスーツはストレッチがよく効いていて、完成度が高いと思いますが、ワンピースタイプはフィットした自分専用でないと、動きによっては海水が肌に流れてくることがあります。水温が低い時は冷たい思いをしてしまいます。
体温低下はパフォーマンス低下につながりますしね。
逆にあんまりフィットしすぎても揺れる船の上では、窮屈なウェットスーツは大変気持ち悪いもので、ドルフィンスイムに集中できなくなってしまいます。これが一番ツラい。
セパレートタイプもいろいろある
私も初めはダイビング用としてワンピースタイプのウェットスーツを買いました。しかしドルフィンスイムのためになるべく薄くて可動域が広いウェアを求めるようになりました。そしてセパレートタイプにたどり着きます。
セパレートタイプの種類
- ダイビングやシュノーケリング用のジャケット型タッパーウェアとパンツに分かれたタイプ(先の写真)
- サカナ突きやスキンダイビング用の本格的なセパレートタイプ(こちらの上着は“かぶり”と呼ばれ“フード”や“ビーバーテール”がついた浸水の少ないかなり本格的なもの)
などがあります。
“かぶりもの”は、3月オープン当初の冷たい海では活躍しますが、“重り”をつけて潜行する必要があるため、まず揃えるべき道具ではないですね。購入するのは慣れてから考えればよいでしょう。
ドルフィンスイムをメインで行う時期は、ここまでの装備を使わない暖かい時期が多いと思いますのでタッパーウェアとパンツで揃えるのがオススメです。
薄さと保温性の両立 “ウェットスーツの厚さ”と“アンダーウェア”についてアドバイス!
ドルフィンスイムでは身軽さかなり重要になってきます。イルカと遊ぶには素早く潜行・浮上しなければなりません。
こんな時は厚手のウェアは不向きです。ウェアそのものが浮力体となってしまうので潜行の妨げになってしまうからです。
ウェットスーツの厚さにこだわる!
ウェットスーツの素材であるネオプレーン素材は
2ミリは薄手、3ミリはやや薄手、5ミリはやや厚手、7ミリは厚手くらいのイメージが一般的
「着回すなら3ミリか、、寒いのは嫌だから5ミリか、」選択肢としてはこんな感じになってくるでしょう。
突き詰めていくと、とにかく2ミリくらいの薄手にしたいのですが、海の中での体温低下も避けたいです。
薄くても保温性は犠牲にできません。
アンダーウェアを考える
「薄さと保温性」 この相反する性質をなるべく満足させるにはどうすれば良いのでしょうか?
薄いけど保温性を高くするにはアンダーウェアが重要です。
タッパー下はラッシュガード、パンツの下は水着が基本的スタイルの人が多いと思います。でも、これだと水温が低いと寒すぎ。海の中で体が硬直してしまってはイルカと泳げません。
ラッシュガードはほとんど日よけですしね。
そこでウェットスーツの下に特殊なアンダーウェアを重ね着して、かさばらずに保温性を上げることを考えました。
実際に重ね着を繰り返してみて
私が使ってみて一番調子良かったアンダーウェアは、実は海用のウェアではありませんでした。それがこのファイントラックというブランドの「ドライレイヤー スキンメッシュ」というアイテムです。
出典:「finetrack」 ホームページ
「ドライレイヤー スキンメッシュ」は、肌への水の浸入を防ぎなるべく体温を低下させない構造をしています。
私はこいつをさらに沢登り用のウェットスーツ(プロモンテというブランドのもの)と組み合わせます。まあ、カンペキに沢登りスタイルですが、、
このウェットスーツ(短パンとベスト型)は、裏がツルツルしたスキン素材なので保温力高し。(ウェットスーツには伸縮性と丈夫さに優れたジャージ素材と保温性に優れたスキン素材があります。)
この組み合わせで水の中でも体温低下しにくいのです。沢登りにも使えるので川遊びにも応用可能、お得!
重ね着(レイヤリング)で対応しよう
全身をタイプではないので超低温の海水には潜れませんが 秋口までの長い時期においてこのウェアでフォローできました。
とにかく薄く体にピッタリとしているので浮力による抵抗を抑えて潜行することができるのがよいですね。
長袖が着たくなったらこのモンベルのライトネオプレンシャツ(0.5ミリ)を着ます。
船から上がった時にすぐボートコートは羽織ればポイント移動時の寒さをしのぐこともできます。
「ドライレイヤー スキンメッシュ」は、山でも活躍中。海限定の道具とならない優れものです。
薄さと保温性の両立 今後のこだわり
ファイントラックは日本のメーカーで、特に生地・素材へのこだわりがすごい。テントも秀逸です。
♠関連リンク♠ ファイントラック カミナドーム2とアライテント オニドーム2
「ドライレイヤー スキンメッシュのは同素材の靴下も手袋もあるのでさらに保温性を上げることもできそうです。「ドライレイヤー スキンメッシュ」を下に着込んで、人体の放熱しやすい箇所(頭・首・節々)
これらをウェット素材(ネオプレーン素材)のアイテムでガードする。こうすれば保温性を高めながら動きやすさをキープできそうです。
外見は若干ちぐはぐなスタイルですが、オールブラックで統一すれば意外とスタイリッシュ?かもです。
ファイントラックからは水中のアクティビティに特化した少し厚手タイプ「アクティブスキン」も販売されています。
出典:「finetrack」 ホームページ
もちろん海用ではないのですが、ウエットスーツをたくさん着込むよりも断然効果が高いはず、3月の御蔵島でも試してみたいですね。
海水温が超低温の時期に適したウェットスーツは?
ドルフィンスイムがオープンしたての春先は、7ミリくらい厚手のウェットスーツでないと長く保ちません。もちろん5ミリでも不可能ではないですが、状況次第ではかなりシンドイ。
厚手のウェットスーツでドルフィンスイム
厚手のウェットスーツでドルフィンスイムとなると、サカナ突き(スピアフィッシング)などにも使われるセパレートタイプ(ビーバーテール付き)のものがベストです。
出典:「Cressi-sub」 ホームページ
フードをかぶるモジモジ君のような格好のやつです(フードを脱いでると玄人っぽくてかっこいいのでが、、、)。
厚手=たくさんのおもりを装着
しての潜行となるので、最初のうちはオススメできないです。
しかし保温性は折り紙付き、水温14度でも平気です。厚くてもワンピースタイプよりも断然動きやすいです。
扱いやすくはないです
ただ脱ぎ着が容易ではないので、ずっと着用のままです。ジップを下げて緩めることもできないので、窮屈です。
またこのタイプは日本のメーカーからはあまり出されていません。オーダーすれば高くてたまげます。
ですからダイビング用のスーツを日本でも販売しているイタリアのブランド「クレッシーサブ」のものをdiveinnのサイトから輸入しました。
♠関連リンク♠ https://ojisanboy1977.com/bouken-patagonia8/
サイズ感は結構賭けになってしまいましたが、ほぼ表記通りで大丈夫でした。172cmの私はSサイズです。
まとめ
いかがでしたか?今回はドルフィンスイムで着るもの(主にウェットスーツ)についてご紹介しました。
まとめると
- ドルフィンスイムに使うウェットスーツは、ワンピースタイプよりも上下に分かれているセパレートタイプの方がよい。
- ドルフィンスイムでは身軽に素早く潜行できるようにウェットスーツは薄い素材のものがよい。
- 薄いけど保温性を高くするにはアンダーウェアが重要、ファイントラックの「ドライレイヤー スキンメッシュ」は効果的
- 海水が超低温の時期は7ミリスーツが必要。セパレートタイプ(ビーバーテール付き)のものがよい。
新素材の登場でウェットスーツの世界も日進月歩です。軽く・薄く・動きやすいは正義ですが「ガマン」しながらは思わぬ危険を招きます。快適にドルフィンスイムが楽しめるように工夫していきたいですね。