もっとイルカといっしょに泳ぎたい! ドルフィンスイムのコツとやり方
こんにちはおじさん少年です。
ドルフィンスイムをやってみて「イルカと出会えて感動!」そう、最初のうちは海の中でイルカを眺めているだけでも素晴らしい体験になります。
「まあ、満足」と思う一方で、リピーターの人たちがイルカといっしょにクルクル回ったり、並んで泳いだりする様子を目の当たりにして「うらやましー、あんなふうにやってみたい」と思ったことありませんか?
あくまでも野生のイルカたちの世界にお邪魔させてもらって楽しむのがドルフィンスイムの主目的ですが、もうちょっとイルカたちに近づきたいですよね?
そこで今回は、あくまでも凡人スイマーからの視点からですが、ドルフィンスイム:泳ぎ方のコツについてお話したいと思います。
イルカ船で出発する前に
イルカ船の船長さんやガイドさんなどプロの方のブログを拝見すると、“イルカ船に乗ってイルカと遭遇した時からの行動”については詳しく書かれていますが、出発前の準備もはずせません。
持ち物リスト 残念な気分になる“忘れ物”をしないようにしよう!
【持参品】
- 装着品 (水着、ウェットスーツ類は装着しておきましょう)
- マスク・フィン・シュノーケル(シュノーケルはマスクに付けておきましょう)
- サンダル (宿から船までの移動時に履きます。ミューブーツなど履いていればいらない)
- タオル (鼻水を拭くため 小さめ速乾タオルがよい、ないと鼻水ダラーではずかしい)
- 飲み水 (必ず海水を味わいます、中和するためペットボトルに御蔵島の水をいれておく)
- 酔い止め(酔ったら地獄)
- マスク曇り止め(適宜)
- 水中カメラ (予備バッテリーやメディアなど、しっかりチェックしましょう)
【レンタル品】
- ウェイト(重りは船の上にベルトとともにあります)
【その他】
- ダイビングコンピュータなど(何メートル潜ったのか計れるタイプを持ってれば)
- 日焼け止めはあらかじめ塗っておく(即流れるので焼けるのは仕方ないかと)
- 帽子やサングラス(なくす可能性高し、おいていく)
船酔い対策忘れずに!
実はこれは大きな問題です。イルカ船は小さい船ですから、海が穏やかな日でも波でかなり揺れます。
スイムの数をこなし慣れている人なら平気になってくるかもしれませんが、普段から船に乗っている人でもない限り船酔いのリスクはあります。少しでも心配がある人は絶対に酔い止めを飲んでおくべきです。
うっかり飲み忘れてしまうと、焦って集中できないので手持ちのバッグやポケットの中に予備をひとつ常備しておくことをおすすめします。
もらいゲロにも注意。
3点セット:マスク、フィン、シュノーケルの調整
イルカ船で出発する前に、
- マスクのベルトの調整:浸水しないようしっかりとフィットさせておきましょう。髪の長い人は、髪がマスク内に入らないよう髪ゴムも忘れずに。
- マスクの曇り止め:船での出発前にヌリヌリしてしまうことをおすすめします。忘れること多し。
- シュノーケルの位置:素早くくわえられるでしょうか。高さの調節をしておきましょう。
- フィンの脱ぎ着:フィンは直前で履くことになりますが、素早く着脱ができないと不利です。こんな時はブーツよりもフィンソックスの方が着脱については有利です。
この段階でもレンタル品よりも自分で使い込んだ自前の道具の方が、ストレスなく準備することができそうですね。
イルカと遭遇 エントリー時の注意
イルカ船で御蔵島港から出発した後、やがてイルカの群れと遭遇することになります。
エントリーの合図を待つ
船長は波とイルカの背びれを見分けることができます。イルカを自分で見つけるのも楽しいですが、船長はプロですから合図を待ちましょう。
イルカと遭遇した時に船長は次のように合図を送ってくれます。
「マスクをつけてください(準備せよ)」 → 「左右どちらからも OK です(海に入れ)」
合図がきたら“即”装備を装着(マスクやフィンを着け、カメラを持つ)そしてエントリーします。
ここで時間のロスがあってはいけません。例えば、ウェットスーツのファスナーを上げてもらうとか、ベルトの調節をしてもらうとか、これらの動きはNG!エントリーに戸惑うと他の人の迷惑にもなってしまいますしね。
エントリー方法はイラストをご覧ください。
エントリー 迷いは禁物
エントリーの時に気持ちの迷いがあってはこれまたNG。
「どうぞ!」はい「ちゃぽん!」ぐらいの間合いで入るようにします。
前の人に続けて入る場合は、お互いにぶつからないように。エントリーしたらエントリー地点から離れるようにしましょう。人の上に落っこちてしまうとかなり危険です。
何度ドルフィンスイムをしてみてもイルカと遭遇した時はワクワク胸が高鳴ります。しかし、焦って飛び込むことなどないように。落ち着きましょう。
イルカと対面 エントリー後の動きについて
エントリーしたら海の中を見回してみましょう。イルカたちと対面します。
海の中を見渡そう!
当たり前といえば当たり前なんですが、エントリーした時に水面から顔を上げたままだと水中の世界を覗くことはできません。それだとイルカがどこにいるのかわかりませんよ。
シュノーケルで呼吸、顔を水の中につけたまま行動しないと気づく前にイルカが行ってしまいます。
海に慣れてないと足のつかない状況に戸惑ってしまうかもしれません。沈むことはありません。体の力を抜いて、なるべく平常心を保ちましょう。
イルカの進行方向に進路をとれ!
エントリーすると大抵イルカがこちらに向かって泳いでくる構図になっていると思います。
このとき自分がイルカに向かって泳いでいくとイルカとすれ違ってしまうことになります。イルカはそのまま過ぎ去るのみ。
こちらが方向転換しても追いつくことはできません。海の中では海洋生物の方が何もかも上ですから。
イルカがこちらに向かってくるとして、イルカの進行方向に向かって泳いでいくとイルカと並走することができます。
イルカが深いところを泳いでいたら
「イルカの進行方向に泳ぐこと」これが基本なのですが、イルカが深い場所にいる時にはそのまま横方向に泳いでもイルカと並走できません。
理想を言うとエントリーしてすぐジャックナイフで潜行します。ある程度深い位置でイルカがこちらに泳いでくるのを待ち構えながらスーッとイルカの側に寄っていく、そうすると一緒にくるくると回ってくれたりこちらを受け入れてくれるような動きになることが多いです。
エントリーして即潜行、これはタイミングが合わないと若干の賭けになっていまします。でも、自分の下方向をイルカが通過していくのを見るのではもったいないですよね。
ドルフィンスイムが変わる最大(!?)のコツ
私がドルフィンスイムを始めてしばらく経って、達人の人から教えてもらったのですが、イルカをひきつけながら泳ぐには泳力もさることながら重要な動きがあります。
それが「アイコンタクト」です。
つまりイルカと“目を合わせながら泳ぐ”ということです。
ドルフィンスイムの達人たちはみんな知っています。実はイルカたちは私たちを目視しているのです。
そこで、目と目を合わせながら「いっしょに遊んでくれ」と念じながら泳ぎましょう。やっていくとわかるのですが、このような気持ちや思いはイルカに伝わります。
機嫌が良かったり、こちらに優しいイルカは一緒に泳いでくれますし、場合によってはこちらを待っていてくれます。
海の中ではイルカの方が人よりもはるかに優れています。謙虚な気持ちで「一緒に泳いで欲しいなあ」とお願いする気持ちで向かって行きましょう。
なるべく大きな動きはしないで、流れに乗りながらゆっくり泳ぐ方がイルカもこちらに合わせてくれます。
こうした動作はNGです
カメラを持っていたり、うまく潜行できなかったりする場合、腕を前の方に大きく出してしまうことがあります。“手でかく”感じですかね。
この動きはイルカを遠ざけてしまいます。ですからイルカが近くに来たら腕を前に出さないようにしましょう。
もちろんイルカに触れようとすることは厳禁です。
まとめ
今回は、ドルフィンスイムの泳ぎ方のコツについてお話ししました。少しでも参考にしていただけたら幸いです。
まとめると
- とにかく深呼吸してワクワクドキドキ焦る気持ちを落ち着かせる
- 泳ぐ時はイルカの進行方向に向かって泳ぐ
- 最初にある程度の深さまで潜行し、イルカがこちらに向かってくるのを待つ。そしてイルカの進行を妨げないよう並走する形で泳ぐ
- イルカが自分と一緒に泳いでくれそうだったら、必ず目と目を合わせて泳ぐようにする 目線を外さない
- 腕を前の方に出してイルカを驚かせないようにする
ドルフィンスイムをやってみるとわかると思いますが想像以上に体力を使うものです。
なかなか“優雅に楽しむということはできない”のが普通なのですが、いっしょに泳げればイルカからのメッセージを受け取れるかもです。
どんな内容かは皆さんが体験して確かめてみてください。きっと大切なことが含まれているはず。
ちなみにですが、イルカの撮影にあまりにもとらわれていると一緒に泳ぐことの楽しさを後回しにしてしまいがちです。
御蔵島では最高エントリー回数は8回までです(船長による)。そのうち何回かはカメラを置いてイルカと一緒に泳ぐことに集中してみることをおすすめします。