⭐パタゴニアその31
前回の続きです。フィッツロイトレッキングを無事に終え、エル・チャルテンのユースホステルに滞在しています。
今日はクリスマスイブ、にわかにキッチンの方がざわめきだっています。まさかのクリスマスパーティーが始まるのではないか、華やぐ雰囲気の中、私の周りだけにどんよりした重い空気が漂います。
~クリパーに抗う~
「なぜ、こんな辺境の街で?」と思いました。そして、私の中のエーミール(”少年の日の思い出”より)がのたまいます。
「外国ではクリスマスを家族で過ごすのが主流でしょ、こんな山奥でクリパーはよくないよ。日本の若者みたいに激混みのディズニーランドに行ったり、イルミネーションみるために六本木に行くべきさ、とにかくクリパーするならクリスマスは都会で過ごすべきだよ。くどくど、、、」
誰にも聞こえていませんでした、残念ながら、、、。
それ以前にここはアルゼンチンでした。
そんな思いとは裏腹に「誘われたら、アイムタイヤード(疲れているんでね)とか言って断ろう」とか構えていた私ですが、
心配無用、一言も声がかかることはありませんでした。
~クリパー始まる~
「わしゃ、静かに過ごしたかっただけなのじゃー」ジジイの悪あがきのように叫んだものの、そんな思いもむなしく、キッチンでドンチャン騒ぎは始まったのでした。
騒ぎは収まりそうもないのでウォークマンで耳栓をして疲れた体を休めました。
できれば自然の中にいたかった、、、。トレッキングは若者のメジャーな遊びらしく、年寄りもいるが若者も多いです。まあ、あのパタゴニアなのだから仕方ないですね。
~クリスマスと卑屈な私~
もちろん、ベッドで寝てしまうので私には関係ないのですが、どうしてもこの「盛り上がってる??」みたいな空気感は私を卑屈にします。
思い出します、昔のクリスマスイブ24日に浮つく予定もないくせに”荷物仕分け整理のバイト”を休んだことを、、、。
24日は休む人が多いのでバイトの時給がアップするんです。
にもかかわらず、「どうしようもない僕に天使が降りてきた(by槇原敬之)」みたいなことが「キセキ的」に起こったらどうしよう、いや、降りてきたらこりゃ大変だ、ラピュタだ、などと勝手に焦り始め、しまいにゃ「一応、”バイトなし”にしておいたほうがいいかなあ」などという、一文にもならない行動にでてしまったのでした。
あ、もちろん、ちり一つ降ってきませんでした。
次のパイネ国立公園が落ち着いた場所であることを祈りました。まあ、そっちは正月騒ぎがあったんですけどね。
~エル・チャルテンのミニトレッキングコースに行く~
早朝に起きて7:00amからロス・コンドレストレッキングコースへ行きます。街からすぐのお手軽コース(国立公園管理局のすぐ近くに入り口あり)です。
相変わらず風が強かったですが、眺望素晴らしくフィッツロイをはじめとした連峰がよく見えました。
しかし、誰もいない、結局みんな動くのは10:00amくらいらしいです。山頂で昨日買った”どデカいサンドイッチ”を食べました。
~エル・チャルテンからエル・カラファテへとバスに乗る~
街に戻り、バスターミナルでバウチャーをチケットに換えます。バスの出発までお土産でも見ようかなと思いましたが、クリスマスなので全てがクローズでした。それでも人は次から次へとやってきます。かき入れ時は関係ないのですねえ。
ロス・コンドレストレッキングコースなどミニトレッキングにちょっと行く間は大きいザックはバスの待合所などに放置していきました。防犯上よろしくないのでワイヤーなどで対策しておきましょう。放置しておいてもパタゴニアでは荒らされることはなかったですが、精神衛生上良くないです。
バス出発の時間になりました。Cul tourのバスはチャルテントラベルのバスと比べるとボロかったです。1階立てだし。
フィッツロイ・レッキングは2泊3日から3泊4日あれば一通りはこなせます。
まあ、やってみなければわからなかったことなので、これから訪れる人は参考にしてください。
そうすれば帰路のバスチケもカラファテのバスターミナルのカウンターでとっておけますしね。
次回はエル・カラファテのゲストハウスに再び戻ります。
to be continued