こんにちは“おじさん少年”です。
エルチャルテンからエルカラファテに戻ってきました。エルカラファテの街はメインストリートにある旅行会社のツアーデスクくらいしか行っていないので、今回はエルカラファテ滞在記を書こうと思います。
⭐パタゴニア旅行記 【その32】
この日は移動日です。エルチャルテンを出てエルカラファテのバスターミナルに到着しました。
次の日は、ここエルカラファテから氷河ツアー(日帰り)に行きます。
各地のロケーションはこんな感じです。
エルカラファテから氷河ツアーに行くのが一般的なので、エルカラファテに到着して即氷河ツアーに行くつもりだったのですが、前述の通り希望のツアーに行くためにフィッツロイトレッキング(@エルチャルテン)を先にこなしてきた次第です。
ゲストハウスにてフランス人ライダーと出会う
エルチャルテンを昼くらいに出発したのでもう午後です。今夜の宿ですが、前と同じゲストハウスに再び宿泊します。まあ、寝るだけなので、いまさら新しく宿を探したり部屋の使い勝手を確認したりするのは面倒ですからエルチャルテンへと出発する前に延泊の予約を済ませておきました。
荷物を置きに部屋に入ったら、静かな佇まいの外国人バックパッカーに声をかけられました。聞けばフランス人でバイク旅をするツーリングライダーだそうです。
いつもだったら適当にその場をやり過ごす私でしたが、突然ライダーと聞いてかなり積極的に反応します。というのも、私も結婚して子供ができるまで、結構なツーリングライダーでしたから興味わきます。当時は休みがあればツーリングに出ることばかり考えるほどで、国内のツーリングでは九州以外はほとんど周りましたかね。特に夏の北海道はライダーの方ならご存じの通り、天気さえ良ければ最高のツーリングコースです。
“荒野を駆ける”バイク旅に憧れる
そのフランス人ライダー“マーティン”は、ブエノスアイレスからバイクで旅立ち6週間かかってパタゴニア・エルカラファテまでたどり着いたそうです。愛車は、カワサキのオフローダーでした。
このパタゴニアの荒野をバイクで駆け抜ける、シンプルに羨ましい。私も「生きているうちにやってみたいなあ」と憧れるばかりでした。
マーティンとは友達になれるかも、と思った
マーティンは物腰柔らかで、とても気さく。一期一会とはいえ、(私にはめずらしく)友達になれそうな雰囲気の人でした。
20代だとは思うのですが。ロッククライミングにもハマっているらしく、インドやら東南アジアやら世界のあちこちでアクティブにアウトドアしているみたいでした。生まれ故郷の動画も見せてもらいました。ハンパなく山奥でした。
パリっ子とかではないんです。完全な偏見ですが、お高く見えるフランス人といえど田舎の純朴な青年は感じがいい。
「なかなかいい若者だね」私は、“いい気分で勝手に世の中を達観するおじさん”になりました。
そうはいっても私はムダに童顔なんでマーティンとしては“気さくなお兄さん”として私に話してくれたのでしょうが、、、
海外ツーリングなんて夢のまた夢
しっかし、ヨーロッパには彼女がいるみたいだし、いったいこういう人って何やって暮らしているのでしょうかね?うらやましいけど、はっきりいって現実的ではない彼の生き方に疑問が浮かびます。
私が学生時代(20年くらい前)にオーストラリアに旅行したとき、エアーズロックで日本人ライダーに会いました。30代くらいの社会人の人でした。現地の中古バイクを買い、ツーリングを存分に楽しんだ後、帰りは売ってくるそうです。「会社勤めをしばらくやった後、仕事を辞めて来た」と言ってました。
海外ツーリングなんて夢のようだけど、当時、「仕事は一度着いたら一生もの、海外ツーリングのためにせっかく就いた仕事を辞めるなんて人生を棒に振っているようなものだ」と思っていました。「こういうスーパーアウトローにはなれないな、安定した人生のためにはマネできないよ」これが主流でした。しかし、それから何年も経ってインターネットが普及し、私の考え方も変わってきます。
私もボヘミアン的生き方がしたい!
結局、出会った“マーティン”がどうやって生計を立てているかはわかりませんでしたが、最近はPC一台で場所や時間に縛られないボヘミアン的生き方が注目されていますね。例えばツーリングを終えて仕事に復帰するとか、ツーリングをやりつつ仕事も進めるとか、そんな感じでやりたいこともやりつつ働こうみたいなものらしいです。
そうできればステキですよね。後先考えずにバイクで旅に出る。なんとも魅力的です。まるでチェ・ゲバラのよう。
仕事は大切だけど、同じ一度の人生で、“働くために生きる”のと“冒険をして生きる”のとでは死ぬときの満足感は違うことでしょう。まして、冒険を少しかじってしまったらなおのことです。
家族が一番なのはもちろんですけど、インターネットをポジティブに活用して人生にもっと冒険を!と思うのでした。
帰国後、この話を嫁さんにしてみた
マーティンがyoutube にアップロードしている動画も見せてもらったけど、センスが良くてうっとりしました。
旅行からだいぶたったとある日に、マーティンのことを思い出し動画を嫁さんに見せました。
「どうだい?バイクって自由だろう?」きっと共感してくれるだろう、そう思っていました。
数秒後、ふと目をやると嫁さんは、ケータイをいじっていました。
正直、バイクは嫌いだそうです(音がうるさいとか、、)。
そして、前々から「バイクどうにかして」とうすうす言われていたものの、この話をきっかけに「バイクは危ないから子供によくない」ということになり、
私の愛車はレッドバロンでお札何枚かと交換されることになるのでした。
ボヘミアン的に生きるにはいろいろな“許可”が必要みたいです。
次回はカラファテ滞在記の続きです。
to be continued